ゆとシート for SW2.5

【ヘリウード穿弓道】 - ゆとシート for SW2.5

【ヘリウード穿弓道】

(レーゼルドーン大陸・北端)
入門条件
50名誉点

 時は〈大破局〉。アルフレイムより遥かな彼方のある大陸の南端のとある地方にて、とある流派が産声を上げました。【ドーザコット潜弓道】です。弾丸の供給すらおぼつかなくなりその実力を発揮できなくなった〈ガン〉に変わって、森の中でゲリラ戦を行い蛮族達を奇襲するために生まれた流派でしたが、その技術が何らかの経路をたどり、紆余曲折あって異大陸レーゼルドーンの北端へと伝わっていきます。
 コルガナ地方同様、大陸の北端に開いた“奈落”を持ちながら、〈大破局〉によって奈落の壁を防衛する力の多くを損失し新たな技術を生み出す余裕すらなかったこの地にとって、新たな技術の伝来は青天の霹靂でした。特に、〈ガン〉の失墜を埋める強力な弓術として歓迎されたといいます。それから、〈ガン〉に代わる「限られた人々だけでなく多くの兵が扱える」遠距離攻撃としてこの弓術は研究され、独自の発展を遂げました。その最後のひと押しをした人物の名を取り、その地においてこの流派は【ヘリウード穿弓道】の名を冠しました。
 流派の本領は、強力な魔神に対して実力で劣るとしても、数を揃え確実に狙いを定めることで大きなダメージを与えることにあります。狙うのに時間がかかるとしても、上位のものに打撃を通せるのであれば、数を揃えれば〈ガン〉のように強力な相手を倒すことができるのです。
 〈ボウ〉の定めというべきか、本流たる【ドーザコット潜弓道】同様〈ガン〉が脚光を浴びるにつれて流派としての勢力は寂れつつあります。魔動機文明の銃士隊のように無数の〈ボウ〉を並べることを理念とする以上、多くの英雄にはいささか好まれない所もあります。もちろん技術はそうした英傑にとっても有用なものですが、本領を発揮するためには相手を時間をかけて狙い撃つ必要があるので、その技術のすべてが振るわれることは稀なのです。
 しかし、現代になってもレーゼルドーン北端ではこの弓術を専門に修めた「穿弓騎士団」などが存在し、また、かつてほど簡単に〈ガン〉が扱えなくなったこともあり、まだまだ【ヘリウード穿弓道】が潰えることはないでしょう。
 アルフレイムには、一部のシャドウによって伝えられ、本流のように深い森の中に住まう者に引き継がれているようです。

流派装備

 【ヘリウード穿弓道】では、本流がもつ〈アシンメトリック・ボウ〉に加え、威力に欠けるものの扱いやすさとと精度を追求した弓が存在します。

カテゴリ〈ボウ〉

〈ボウ〉Bランク

名称用法必筋命中威力C値追加D価格備考
スタティックボウ[刃]2H13+113700G+10名誉点

〈ボウ〉Aランク

名称用法必筋命中威力C値追加D価格備考
アシンメトリック・ボウ[刃]2H25-1452160G+30名誉点



〈ボウ〉Bランク                
スタティックボウ:命中精度に特化した弓で、〈ヒットメイカー〉を参考に作られたとされています。

〈ボウ〉Aランク                
アシンメトリック・ボウ:全長が2mを優に超える大型のボウです。握りの位置が弓の中央部ではなく、かなり下部によった、非対照的な形になっており、この大きさでありながら、地面を障害とせず、弓を引き分けることが可能となっています。

秘伝

不可知の矢(ふかちのや)松囀(しょうてん)

必要名誉点
20
タイプ
《牽制攻撃Ⅰ》変化型
前提
なし
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃
リスク
なし
概要
命中力+1、《狙撃》時さらに+2、「射程:1(本来の1/2m)」
効果

 意図的に矢軸をたわませて矢を放ちます。反動により矢軸は振動し、軌道はぶれて曲線を描きます。前に立つ味方の背中や立木などを目が駆使に使いながら、それを迂回することで発射のタイミングを悟らせず、敵の回避を困難にします。
 この秘伝を使用した攻撃は命中力判定に+1のボーナス修正を得ます。一方で、射程が「1(本来の1/2m)」となります。すなわち、基本戦闘では必ず「射程:1」となり、上級戦闘・熟練戦闘では本来の射程の1/2(1m未満の端数切り捨て)となります。
 《狙撃》の効果を適用した攻撃(つまり、《狙撃》を使用した次の主動作で行う射撃攻撃)に対してこれらの秘伝を宣言した場合、更に命中力判定に+2のボーナス修正を得ます。

不可知の矢(ふかちのや)松籟(しょうらい)

必要名誉点
30
タイプ
《牽制攻撃Ⅱ》変化型
前提
不可知の矢(ふかちのや)松囀(しょうてん)
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃
リスク
なし
概要
命中力+3、《狙撃》時さらに+2、「射程:1(本来の1/2m)」
効果

 不可知の矢(ふかちのや)松囀(しょうてん)と同様ですが、命中力判定へのボーナス修正は「+3」となります。

不可知の矢(ふかちのや)松濤(しょうとう)

必要名誉点
50
タイプ
《牽制攻撃Ⅲ》変化型
前提
不可知の矢(ふかちのや)松籟(しょうらい)
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃
リスク
なし
概要
命中力+4、《狙撃》時さらに+2、「射程:1(本来の1/2m)」
効果

 不可知の矢(ふかちのや)松囀(しょうてん)と同様ですが、命中力判定へのボーナス修正は「+4」となります。

貫穿の矢(かんせんのや)颶風(ぐふう)

必要名誉点
20
タイプ
《必殺攻撃Ⅰ》変化型
前提
なし
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃
リスク
回避力判定-3
概要
威力表使用時の出目+1、《狙撃》時さらにC値-2、「射程:1(本来の1/2m)」
効果

 この秘伝は、例外的に基礎特技での「適用」を無視し、射撃攻撃時に(のみ)宣言できます。矢の射出時に意図的に捻じれを与え、回転力を与えられた矢を捻り込むように命中させます。
 命中した場合ダメージ決定において、基礎特技同様威力表使用時の出目が3~11の場合、それが+1されます。《狙撃》の効果を適用した攻撃(つまり、《狙撃》を使用した次の主動作で行う射撃攻撃)に対してこの秘伝を宣言した場合、更にクリティカル値が-2されます(この効果で、クリティカル値が7以下となることはありません)。
 リスクとして、あらゆる回避力判定に-3のペナルティ修正を受けます。

致命の二矢(ちめいのにし)山颪(やまおろし)

必要名誉点
30
タイプ
《影矢》変化型
前提
なし
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃
リスク
なし
概要
命中判定を2回、両方成功時はC値-2、《狙撃》時さらに威力確実化、「射程:1(本来の1/2m)」
効果

 立て続けに2本の矢を発射します。命中判定を2回行い、より有利な出目を採用できます。両方の出目から算出された達成値が共に回避力判定の達成値より高ければ、2本の矢が同時に着弾することで威力を高め、ダメージ決定で威力表を用いる際、クリティカル値が-2されます(この効果で、クリティカル値が7以下となることはありません)。
 この秘伝を宣言した攻撃では、射出する〈矢弾〉は同一のものを2つ同時に使用します。
 《狙撃》の効果を適用した攻撃(つまり、《狙撃》を使用した次の主動作で行う射撃攻撃)に対してこの秘伝を宣言していた場合、2回の命中力判定の達成値が共に回避力判定の達成値より高かったのなら、加えて、ダメージ算出を2回行い、高かったほうを実際のダメージとして選択することができます。

潜熱の矢(せんねつのや)陣風(じんぷう)

必要名誉点
50
タイプ
独自宣言型
前提
なし
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃
リスク
なし
概要
不意打ち時に《狙撃》の効果を2倍から3倍に変える
効果

 認識の外に隠れ潜み、より確実に着実に、相手の命を奪う一撃に備えます。この秘伝の効果中に使用した《狙撃》は、対象の回避力判定の達成値より「3」以上高い達成値で命中した時に発生する合算ダメージが2倍ではなく、3倍になります。ただし、この効果を受けた《狙撃》の効果を受けた攻撃は〈ボウ〉によるものでなければならず、攻撃時に不意打ち(→『ET』80頁)を行っているか、あるいは対象に対して透明である状態でなければなりません。条件を満たさなかった場合、その攻撃は《狙撃》の効果を受けられなくなります。

製作者:(  )