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【アウローリア流魔弓術】 - ゆとシート for SW2.5

【アウローリア流魔弓術】

(アルフレイム大陸・ドーデン地方)
入門条件
50名誉点+《ターゲッティング》

 魔動機文明時代、銃の台頭によって、弓はその立場を追いやられる存在となりました。当時まったく新しい武器種であった銃に即座に慣れることのできる弓使いは多くなく、威力で圧倒的に銃に劣る弓を使う射手は、またたく間に戦士としての立場を追われたのです。
 事実、魔動機文明時代の中期から後期にかけて、弓使いの活躍はほぼ見受けられません。ごく一部の変人が歴史に名を残し、あとはアーチェリーとも呼ぶスポーツとして形骸化して行きました。
 この流れに歯向かった射手の一人が、アウローリアです。アウローリアは魔法文明の崩壊から生き続ける英雄であり、同時に、優れた妖精使いでもありました。彼女は弓という文化が、魔法文明時代の滅びとともに消えた無数の文化の一つになることを否と考えたのです。
 しかしどれだけ否を唱えようとも銃が弓より優れていることは否定しようがない事実、そこで彼女は、銃に劣る部分……すなわち破壊力と影響範囲を改善し、銃同様弓を魔法に近づけることを考えました。この試みは順調に実を結び、剣のように矢に魔力を載せ、銃同様特殊な材質を用いた矢を用いてその身に魔法による破壊を受けることで特殊な破壊力と広範囲の影響力を持った一撃を成立させることに成功します。
 しかし、彼女の尽力に反し、彼女の地元ドーデンでは少しの間弓がもてはやされたものの、結局弓は廃れ、この技術もまた歴史に埋もれていきます。やはり特殊な矢を生み出すためのコストが弾丸と比べることもできないほどに高く、さらにその矢を放つために魔法をその身に受けなければならないリスクは無視できないものだったのです。しかしそれ以上に「魔法を体得する」という工程そのものが難度が高いものであり、特別で難解な修練を積まずとも用いれる魔動機術と、やがて量産され始める銃を持った魔動機に対して優位性を保つことができないのが結果を導きました。
 銃技術の体得の難しさがただ弓を学ぶ以上に難しくなった現代では、彼女が残した僅かな文献から、アルショニア女王国でこの流派の再現が行われていますが、それでも魔動機術のほうが体得しやすいこともあって成果はあまり芳しくないようです。

流派装備

 【アウローリア流魔弓術】では、奥義である《崩砦一矢》のために設計された特殊な矢の製造方法を伝えています。また、アウローリアが保有していたという特別な指輪が存在しているようです。

カテゴリ〈矢弾〉

名称対応するカテゴリ価格備考
[魔]盃の矢〈ボウ〉900《崩砦一矢》によって使用可能になる。容量:1。※詳細参照
[魔]渦の矢〈ボウ〉4,600《崩砦一矢》によって使用可能になる。容量:1。※詳細参照
[魔]嵐の矢〈ボウ〉10,900《崩砦一矢》によって使用可能になる。容量:2。※詳細参照
[魔]器の矢〈ボウ〉123,900《崩砦一矢》によって使用可能になる。容量:20。※詳細参照

装飾品

装飾品:手

名称価格備考
[魔]大天使の指輪234,000+500名誉点(非売品)撃ち出す矢が「形状:貫通」になる。※詳細参照

秘伝

《魔導の一矢》

必要名誉点
50
タイプ
《魔力撃》変化型
前提
なし
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃
リスク
生命・精神抵抗力判定-2
概要
〈ボウ〉による射撃攻撃のダメージに魔力を追加
効果

 この秘伝は、例外的に基礎特技での「適用」を無視し、射撃攻撃時に(のみ)宣言できます。
 宣言を行った攻撃が命中した場合、ダメージを「+(攻撃者の任意の魔力)」点します。リスクとして、あらゆる生命抵抗力判定、精神抵抗力判定に-2のペナルティ修正を受けます。
 複数を同時に攻撃する場合、命中した中から任意に1体を選びます。そして、その1体へのダメージを上昇させます。この対象の選択はダメージを決定する前に行います。

《魔弓の調べ》

必要名誉点
50
タイプ
《マルチアクション》変化型
前提
なし
限定条件
〈ボウ〉
使用
シューター技能
適用
1回の射撃攻撃または魔法行使
リスク
なし
概要
〈ボウ〉による射撃攻撃と魔法攻撃を同時に行う
効果

 この秘伝は、例外的に基礎特技での「適用」を無視し、〈ボウ〉による射撃攻撃または魔法行使、どちらかを主動作で行う時に宣言し、その1回に有効です。
 〈ボウ〉による射撃攻撃時に宣言したならば、その直後に魔法を行使できます。逆に、魔法行使時に宣言したならば、その直後に〈ボウ〉による射撃攻撃を行えます。キャラクターが1ラウンドに複数の特技宣言が行える能力を持っていても、この追加の魔法行使や近接攻撃にさらに《マルチアクション》を宣言することはできません。
 射撃攻撃および魔法行使のための条件は満たしていなければならず、移動の種別も「制限移動」に限られます。

《崩砦一矢》

必要名誉点
100
タイプ
独自宣言型
前提
《魔法収束》
限定条件
〈ボウ〉
使用
なし
適用
効果参照
リスク
行為判定-6
概要
特殊な矢に攻撃魔法を溜め込む
効果

 特殊な矢をつがえ、矢に魔法を収束させることで射撃の威力を劇的に増大させます。この秘伝を宣言してから射撃攻撃を行うまでの間、この秘伝は効果を継続させます(秘伝解除までリスクも残り続けます)。効果を継続させるためには、〈ボウ〉を構え続けなければなりません(必然、2Hの〈ボウ〉を装備していれば両手は埋まっているため、腕を使う他の行動は一切行えません。《狙撃》等腕を使わない攻撃や行動であれば可能です)。
 リスクとして、あらゆる行為判定に-6のペナルティ修正を受けます。
 この秘伝の効果中、同意を得たキャラクターが魔法を行使して発生させた魔法ダメージを受けた場合、つがえている矢にその魔法を溜めることができます。ただし、ダメージは通常通り受けます。意識を失う、転倒するなどして矢をつがえる構えを解いた時点で、溜めた魔法は霧散してしまいます。
 魔法を溜め込んだ矢を使用して行う射撃攻撃のダメージは、溜めた魔法の威力と追加ダメージが上乗せされます(例えば、魔力10の【ファイアボール】を2回溜めた矢を使用した場合、威力を60増やし、ダメージを+20します)。威力が100を超えてしまった場合、「100を超過した威力の数値÷10」だけダメージが増加します。また、元の〈ボウ〉と矢の属性にかかわらず、与えるダメージの属性は溜めた魔法すべての属性を兼ね備えたものになります(〇〇かつ××というような複数属性として扱います)。
 この秘伝で魔法を溜められる数は、矢の種類によって定められています。〈魔力の矢〉で1回、〈癒やしの角の矢〉で1回、〈竜牙の矢〉で2回、その他、各アイテムで溜められる回数が明記されていればその数だけ魔法を溜められます。これら以外の特に回数の指定がない矢は、この秘伝の効果を受けても魔法を貯めることはできません。また、この秘伝の効果で魔法を溜めた矢は、矢が撃たれたかどうか、命中したか否かにかかわらず必ず燃え尽きて消滅します。

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